ぷちこの暮らし研究

料理好きな主婦が料理・レシピ・健康・節約についてなどの暮らしについて学びながら書いているブログです。

小川糸さんの『ミ・ト・ン』を読んで*あらすじと感想【ネタバレあり】

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こんにちは!ぷちこです♪


今週のおひとり様時間は、のんびりとこたつに入りながら読書に耽りました。


今日読んだのは、小川糸さんの『ミ・ト・ン』です。

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読書のお供にはカフェインレスのコーヒーと北陸土産でもらった豆菓子を(●^^●)

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まわりにきな粉がまぶしてあって、さくさくほろほろでとってもおいしかったです♪

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小川糸さんの『ミ・ト・ン』

あらすじ

マリカはとても寒い日に産声をあげました。
待望の女の子の誕生に、家族は大喜び。
おじいさんとおばあさん、お父さんに三人の兄、お隣の夫婦も加わって太陽が完全に沈むまで歌って踊ってマリカの誕生を祝いました。
ルップマイゼ共和国の人間はごはんを食べることよりも、ベッドで夢を見たりするよりも、歌うことと踊ることが大好きなのです。


ルップマイゼ共和国はとてもとても寒さが厳しいので、ミトンなしでは生きていけません。
色鮮やかな美しいミトンを手にはめることは、ルップマイゼ共和国の人々の大きな喜びであり、誰もがじまんのミトンを持っています。
おばあさんはマリカが将来どんな女性になるだろうと想像しながら、ちっちゃなミトンを縫いました。
おばあさんにとって編み物をすることは息をすったりはいたりするのと同じくらい、当たり前のこと。
すぐに小さくなってしまうミトンも、穴が開いてしまったミトンをつくろうことも、おばあさんにとっては喜びなのです。


マリカたち家族が暮らすルップマイゼ共和国には大切は決まりがありました。
子どもは12歳になると誰もが必ず試験を受けなければいけないのです。
それは生きていくために必要な力を身につける試験。
男の子はカゴを編んだりお皿を作ったり、くぎを上手にうったりできること。
女の子にとって大切なのは、糸をつむいだり、刺繍やレースをしたり、ミトンをあんだりできること。
この試験に合格しなければ、ルップマイゼ共和国の国民として、認めてもらえないのです。


おばあさんはマリカに手仕事に興味を持ってもらおうと、何度も膝にのせておりものや編み物をして見せました。
けれどマリカときたら小川で魚をつかまえたり、森の中でウサギやリスを追いかけることに夢中で手仕事に興味をもちません。
おばあさんは根気よくマリカに編み物を教えましたが、すぐにほっぽりなげてしまいます。
試験には補欠という条件付きでなんとか合格しましたが、もっと楽しいことを見つけたマリカはふたたびミトンをあまなくなってしまいました。


夏の真っ盛りのある日、マリカは同じダンスクラブでペアを組むヤーニスに恋をします。
ルップマイゼ共和国では、言葉で伝える代わりにミトンに思いを込めて贈ります。
マリカはヤーニスにミトンを編む決意を固めますが、大きな問題が立ちはだかりました。
マリカはミトンを編む試験でギリギリ補欠合格をもらえただけで、ミトンを編むのが苦手なのです。
果たしてマリカは自分の力でミトンを編み、思いを伝えることが出来るのでしょうか。


ひとりの女性がミトンを編むことを通して恋や愛情に触れながら、国を占領されるなかでの理不尽さにも耐えて強く生きていく姿に、心がギュッと締め付けられながらもふわりと包まれるようなぬくもりを感じられる作品です。


感想

初めての小川糸さんの作品を読みました。

『ミ・ト・ン』はこの物語の舞台であるラトビアの文化や慎ましく謙虚に生き、どんな時も明るくふるまう姿が描かれています。


とても温かみのある言葉で綴られた物語へは、読み始めてすぐに雪の振り積もるマリカたちが暮らす世界にふんわりと入ることができました。

小川糸さんはこの物語を完成させるまでに三回、ラトビアを訪れたそうです。

雪が振り積もる温かな風景や、人々が謙虚に暮らす様子が自然と目の前に広がるのは、小川さん自身が大切に物語に残したいと思った風景がそのまま表れているからなのだな、と思います。


『ミ・ト・ン』はマリカという小さな女の子が生まれるところから、ひとりの強い女性が愛する夫の所へ静かに旅立つまでの人生が綴られた作品です。

最初は物語の温かみが心地よくて、マリカの人生に寄り添うようにゆっくりとページをめくっていました。

しかし中盤に差し掛かる頃には、国の占領による理不尽な哀しみや憎しみに向き合う強い姿にギュッと胸が締め付けれられ、最後にはどんな時でも人を愛し、慈しむ心を失くさなかったマリカにどうか幸せになってもらいたい!とページをめくる指が早くなり、最後には嗚咽が漏れるほど涙を流しました。

とくにマリカが旅立った時にはめていたミトンの件では号泣で先が読めないほど胸を打たれ、強く強く抱きしめてあげたい!!と思わずにはいられませんでした。


ラトビア旧ソ連の占領で自分たちの歌を歌うことも、踊ることも許されなかったと、小川さんは書いています。

突然占領され、大好きな歌や踊りまで奪われたら心が打ちひしがれてしまいそうですが、ラトビアの人々は違いました。

『悲しんでいたって、何も生まれない』『自分たちが明るい顔をしていたら、自分よりも辛い経験をした人が救われる』と明るくふるまうことを忘れなかったそうです。


歌や踊りが許されなかった反面、ミトンだけは寒くて冬を越せないという理由で咎められなかったそうです。

だからラトビアの人々は各々の好きな色、神の宿る文様を編み込むことで美しいミトンを編み、長く続いた冬の時代を乗り超えました。

色鮮やかな毛糸と文様で編まれたミトンをはめる文化は、今も大切にされているそうです。


この物語に出てくるマリカを初めとする登場人物や考え方、文化などの全てが愛おしく、美しい、と感じました。

いつか直接触れるために、ラトビアに行ってみたいと思いました。


悲しみや困難も多く描かれている物語ですが、読んだ後に心がとても温かくなる作品でした。


まとめ:これから先もずっと大切にしたい作品です

図書館で何気なく手に取った本なのですが、本当に素晴らしい作品に出会えました。


この作品の素晴らしさは私には伝えられません!

むしろあらすじや感想を書くことで作品の素晴らしさを伝える邪魔になっている気さえします( ;∀;)


本当にとてもとても温かいお話です。

図書館に返してしまったあとにこの作品を読めなくなるのは悲しいので、本屋さんへ買いに行こうと思います。


そして小川糸さんが書かれている他の作品もぜひ読んでみたいです。


ここまで読んで頂きありがとうございました。
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